笹だんご物語

ここでは、越後に古くから伝わる笹だんごの由来やその特徴、そして食を通じた文化論など、笹だんごにまつわる様々なお話をご紹介します。
笹だんごの知られざる魅力や興味深い話がいっぱいです。

一、はじめに

米どころ越後が生んだ郷土の名産品「笹だんご」。
古のころから人々に親しまれその生活に彩を与えてきました。
現在も益々多くの人々が嗜好し、また新潟土産として全国に発送され、一部には海外にまで輸出されるようになった笹だんご。
このお菓子を徹底的に解剖し皆さんにご理解いただこうと思います。

現在笹だんごを製造販売している「業者」は、新潟市内に約50軒、新潟県内で100軒内外と思われます。その他、専門業者以外の生産者(例えば農協や農事法人)での生産、または個人の農家が市場などに売り歩いているものまで含めた出荷額は20億円以上ともいわれ、商品として販売されている笹だんごのいかに多いことでしょうか。またかつて多くの家庭で行われていたように、自家消費用としての生産はいまだかなりの家庭(農家が多い)で行われており、この分まで含めれば、笹だんごの生産量は相当なものと思われます。名産品としての位置を考えれば、他県の類似のお菓子に比べてもその認知度と人気度において絶大なものがあるように思います。

かつて俵万智氏が、「イッセイの シャツ着こなせる若者が ふるさと自慢に言う笹だんご」とうたい、柏崎出身の詩人中村千栄子氏が「笹のだんごに きりきりと 菅を結んだ 指先よ・・・・・・」とうたいました。また、「恋知らぬ 女のちまき不形なり」などという句もあります。新潟人にとって米や米菓、清酒、鮮魚、枝豆など新潟名物、新潟土産は数あれど、笹だんごはまた別な意味で生活に密着し、郷土料理として特別な地位を築いてきたといえるかもしれません。

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